IoTを活用した「居住者の見守り」サービスを拡充、富士通

富士通は、IoTを活用して居住者の生活の様子を24時間見守り、高齢者ケアをサポートする「FUJITSU IoT Solution UBIQUITOUSWARE 居住者の見守りソリューション」のサービスを拡充する。

居住者の見守りソリューションは、居室内に設置した音響センサー搭載の「リモートケアベース」でセンシングした生活音を独自のアルゴリズムで解析し、転倒の可能性など異常が疑われる場合には富士通グループのコールセンター経由で必要に応じて家族への連絡や居住者宅への駆けつけなどを行うサービスだ。

同社によると、今回提供を開始するリモートモニタリングサービスは、入居者の介護レベルの重度化、人手不足、人的コストが課題となっている介護事業者のニーズに応え、事業者自身による居住者の状況把握を支援するサービスだという。

居室内で一定時間生活の気配がない状態や、異常音の発生、室内の温湿度の異変などのアラームをWebアプリの画面一覧表示で確認。アラームは、スタッフのスマートフォンへメールで通知されるため、速やかな駆けつけ対応が可能になるとともに、介護スタッフが同じタイミングでアラーム通知を確認できることによる定期巡回数やスタッフ間での情報共有の効率化、複数施設の人員配置最適化など業務効率化を図れる。

また、せき・いびきや呼吸の乱れといった日々のセンシングデータから分析した居住者の健康データを、施設の看護師などの介護スタッフがWebアプリの画面で確認できる。これにより、各居住者に対して健康状態や室内環境などの状況に合わせた適切な健康アドバイスを行える。

サービスの提供開始に先駆け、西日本の29カ所で有料老人ホームや高齢者向け住宅を運営する、あなぶきメディカルケアと共同で、介護現場でのサービスの導入検証を実施している。サービスの提供価格は、1ID当たり2,200円からとなっている。