なわとびにもIoT、運動能力見える化

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」時代に入り、そのしくみが様々な分野で活用され始めている。と同時にICT(情報通信技術)はいま、産業のみならず、人の生活と健康、社会に欠かせないものになりつつある。

そこでソーシャル・スポーツ・ラーニングという構想を築いた、富士通総研の実践知研究センターでは、皆がスポーツを通じて健康で豊かに暮らす社会の実現を目指す、ICTを活用した児童の運動能力の育成に関して検討してきた。そしてきょう富士通は、児童の運動能力育成を支援する「FUJITSU IoT Solution Social Sports Learning なわとびセンシングサービス」の販売を始めると発表した。

同サービスでは、加速度・ジャイロセンサ搭載のモーションセンサを児童の腰に専用ベルトで装着し、なわを跳んでいる間に感知したデータをクラウド環境にある独自アルゴリズムで分析。成功回数や失敗回数のほか、児童が意識しないリズムやバランスも可視化する。

個人差がある運動での個々の具体的な改善点が明らかになり、児童本人や教員は「なわとび」で意識すべき点を適切に把握できる。かつ児童に、運動には力や速さ以外にバランスやリズムなど様々な要素があるとの気づきを与える。分析結果は個人別フィードバックシートで提供し、学校での振り返り授業にて同社専門員がその説明をする。これにより運動に興味を持たせ、継続的な運動意欲を引き出すという。

幼児・学童は運動の巧みさの発達に最も適した時期にいて、巧みさにはリズムやバランスなど、通常気づきにくい運動要素が関係する。身体の動かし方の知識と能力の養成が、その後の運動能力の向上につながっていくと言われていて、データ計測から運動改善に向けた振り返りまでの一貫したソリューションになる。

サービスは今月25・26日、東京都千代田区で開催の「カウントダウン・ショウケース」に出展される。