"Over the Air"で安全な自動運転を加速

先日、日本の公道で自動運転試験が行われた。運転席に人がいない「レベル4」車両だということで、ニュース映像を見ながら、未来がもうそこまで来ていると感じた人も多いのではないだろうか。

つながるクルマ(コネクティッドカー)、自動運転車両には高度な制御技術が不可欠であり、それを実現するのはシステムだ。車載電子機器およびマイコンと、それら車載機と交信するクラウド/データセンタからなる、自動運転システムによって、リアルタイムに走行状態を把握したり立体地図を更新したり、危険の予知や回避も行える。車載機自体のソフトウェアをセキュアに更新するしくみも不可欠である。

自動運転システムの強化に向けて、きょう、自動車および産業分野の半導体ソリューション大手のルネサス エレクトロニクスと、コネクテッドカー向けサービス提供のグローバルリーダーであるAirbiquity社(本社:米国シアトル)は、自動運転時代のアプリケーション向けに、OTA(Over the Air)機能を実現する高性能な車載ソリューションを発表した。

OTAソフトウェア更新に加え、車両データ管理が備わった「OTAmatic™」を、高性能で低消費電力かつ自動車用機能安全規格ISO26262(ASIL-B)に対応しているルネサスの車載コンピューティングプラットフォーム「R-Car H3」に統合。これにより、OTAソフトウェアをターゲットECU(電子制御ユニット)ごとに柔軟にオンデマンドで更新したり、データ管理したりすることが可能になる。

自動車メーカーやサプライヤは、それぞれの管理、セキュリティ、ビジネスニーズに応じて、OTAmaticをメジャーパブリッククラウド、AirbiquityのChoreo™クラウド、もしくはオンプレミスのデータセンターを介して展開できるとのことだ。