設備保全は省力かつスマートに

プラント、工場や商業施設などには多くの機械類がある。業務を支えるそれら設備は、定期的な点検や日常的な診断などが不可欠である。保全現場において、近年、保全・診断スキルを保有した人材の不足が最重要課題に挙げられているという。

人材不足は中長期的に拡大すると予測されている一方、高齢設備の増加などを背景に、故障の未然防止技術が求められ、その予兆を早期に検知するための日常点検や設備診断の重要性が増している。ジレンマの解決手段として、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)に着目する保全事業者は多い。けれどもそれら先端技術を用いたシステムの開発は、難易度が高く、保全業務とは別の新たな課題になっているという。

IT(情報技術)プロフェッショナル集団のユニアデックスはきょう、IoTと、AIの中核技術である機械学習により、高度な付加価値の提供を目指す"AirInsight"シリーズの第一弾として、設備保全関連事業者を支援する「AirInsight Maintenance」を発表。これを本日から販売し、来年1月下旬よりサービス提供する予定だとした。

「AirInsight Maintenance」は、日本ユニシスグループの「IoTビジネスプラットフォーム」上で、顧客の要望に合せて柔軟に構成される。センサーデータ収集や設備点検診断に必要な機械学習等のクラウドサービス、各種ハードウエア、データサイエンティストのノウハウなども実装して届けられる。対象設備製品の大幅な設計変更は不要であり、設備点検診断のサービス化を素早くかつ低コストで実現するといった特長を備えている。

今回発表のサービスによって、設備保全関連事業者は、IoT化に余計な労力とコストを割くことなく、自社の診断ノウハウを学習した専用エンジンによるスマートなIoTクラウドサービスを、ユーザー企業に提供することが可能になるという。