AIを使った新たな英会話学習方法を検討

海外進出やM&A(企業買収)の増加により、企業においてはますます国際化が進み、また、小学校の英語必修化や訪日外国人の増加などもあり、日本人の英語に関わる環境は大きく変化している。ITを使った新たな英会話学習方法を検討する取り組みが始まった。

マンツーマン英会話スクールを運営するGABAとNTTデータは、2017年12月から2018年3月末までの間、英会話レベル分析を用いた新たな英会話学習方法に関する実証実験を実施する。NTTデータ社員の希望者50人程度を対象に行う予定

実証実験では、Gabaの教材をNTTの音声認識エンジンに学習させ、レッスンに合わせてチューニングした上で「英会話レッスン中の音声取得の精度向上」「単語やフレーズを抽出・解析する機能」を開発した後、実際のレッスンへの適用可能性について検証する。

具体的には、受講者とインストラクターのレッスン中の会話の内容を、日本人英語に特化した音声認識技術を搭載したNTTの音声認識エンジンを介して取得。取得した会話の内容をGabaのレベル別の単語リストに照らし合わせて新たに受講者が発話・学習した単語やフレーズを抽出する。事前準備として、Gabaの教材を音声認識エンジンに学習させることで、Gabaのレッスン向けに調整する。

従来行っていた学習カウンセリングの内容に、定量的な計測が難しかった未学習・要復習事項や習得した単語レベル等を機械的に分析してフィードバックするとともに、より受講者のレベルにあった学習方法や教材をレコメンドすることを目指す。

両社は、2018年度以降、実証実験結果を既存サービスと連携させることで、レッスン中だけでなく、予習・復習でも活用可能な仕組みを構築する予定。また、今後も英語学習者の能力向上に寄与するため、両社で協力して新サービス検討や実証実験を実施する。