ネットワークの共用・汎用をテーマに、日台キャリアが共同実証

と同時に、ネットワークの安定性と低廉性が問われている。

SNSやオンラインゲーム、ネット通販事業者にもそのインフラを提供している。通信事業者(キャリア)は、コスト削減はもとより、バーゲンセールなどで生じる急激なトラフィック増加とか、未知で多彩な利用形態とかにも迅速かつ柔軟に対応するネットワークの構築が求められている。従来のキャリア向けネットワーク製品だけに依存するのではなく、よりグローバルで共通的かつ汎用的な技術・製品を活用することが重要になってきている。

こうした中、キャリアネットワークの各分野における課題解決に向けた協業を進めているという。NTTは、中華電信との実証実験において、伊藤忠商事ならびにCTCと共同で、ホワイトボックススイッチを用いたネットワークを構成・制御するNTTのNTTのMulti-Service Fabric (MSF)と、ユーザの用途・目的に応じて多様なプロダクトを制御する中華電信のオーケストレータ技術(NAPA)を連携させ、仮想ネットワーク制御においてキャリアで必要とされるサービス継続性・信頼性を実証することに成功した。

4社は、一昨年より共同でSDN/NFV(ネットワーク仮想化)技術の検討を開始。汎用製品を最大限に活用したアーキテクチャにより、さまざまなニーズに迅速対応するネットワーク技術の確立をめざしている。今回の実験により、ホワイトボックススイッチの機能を最大限に引き出すことで耐故障性・信頼性の高いネットワークが構築可能であることが実証できた。以後は、商用ネットワークへのホワイトボックススイッチの適用に向けた検討をさらに推進していく構えだ。