住まいのトータルIoTで快適、安心に

スマートハウスで電気・ガス・水道メーターがつながる。家の玄関ドアはスマホで施錠する。リモートで風呂を沸かせた家に帰ってくれば、自動換気されているうえに暖かい。部屋で人工知能スピーカーに音楽をかけさせ、風呂上がりにゆっくり音声でネットショッピング――

近未来の生活のように思われるそれらは今ある技術で実現される。ただ、それぞれが独立した仕組みであるに過ぎない。きょう、住まいと暮らしの総合住生活企業LIXILは、より便利で安心な「これからの住まい」を実現するため、家電やデジタル機器だけではなく、玄関ドアや窓シャッターなどの建材まで、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」技術でトータルにつなぐ、住まいのリンクシステムを開発したと発表した。

「省エネで健康・快適な住まい」と「より便利で安心な暮らし」の両面から、豊かで快適な住生活をサポートする住まいをめざす、同社はこれまで東京大学生産技術研究所との実証実験などを通じて、"これからの快適な住生活"についての知見やノウハウを蓄積してきたという。人・モノ・家・社会が情報で結ばれた「住生活の未来」に向けて、今回の新システムでは、家電、LIXILのコア事業である建材や住宅設備機器用の「ホームコントローラ」と、各種センサやカメラ、AIスピーカー等用の「リンクコントローラ」を独自技術により融合させた。

住まいをトータルでIoT化するシステムにより、さまざまな機器と各種センサが連携し、AIスピーカーやスマホアプリによる一括管理・制御、玄関ドアや窓などの操作、エアコンや照明の自動点灯等はまとめられる。離れて暮らす家族や外出時の子供の帰宅など、玄関ドアの開閉を"きっかけ"にカメラが連動し、その映像をメールでスマホに知らせることもできる。システムには一般的な家電の赤外線式リモコンも組み合わせられ、暮らしにあわせた機能を自由にカスタマイズ可能だ。