未来のエンジニア、東大はデジタル・マニュファクチャリングで育成

IT(情報技術)の浸透が人々の生活をより良くする。デジタルトランスフォーメーションと呼ばれる変化は、企業においてすでに始まっている。近い将来にそれは変革の概念ではなく、普遍的教養になっているかもしれない。だとすれば学生がそれを身につけていることは、即戦力を意味するはずだ。

1つのインターフェースで、3D設計、解析、シミュレーションおよびコラボレーション対話環境のインテリジェンス・ソフトウェアに基づいて産業ソリューションエクスペリエンスを強化する。オンプレミス(社内)でも、パブリックやプライベート・クラウドでも利用できるという。3Dエクスペリエンス・プラットフォームを提供する仏ダッソー・システムズ社はきょう、東京大学が工学系の学生向けに、同プラットフォームをクラウドで導入することを発表した。

学生および教授の計300人が、数クリックで容易に、教室の内外問わずデジタル環境でコラボできる。チャット、プロジェクト管理とモニタリング、成績評価とフィードバック機能は、タブレットなどで、いつでもどこでもセキュアに利用でき、学習プロセスすべてを加速する。クラウド上の3Dエクスペリエンス・プラットフォームでは、デジタル設計、シミュレーションおよび製造アプリケーション群を提供。これらを実践的で分野横断的なカリキュラムに用いることにより、学生のプロジェクト管理能力や問題解決力の育成につながるという。

東京大学大学院工学系研究科は、未来に向けたものづくり教育の刷新プロセスのただ中にある。システム創成学専攻、機械工学専攻および精密機械工学専攻の学生は、同プラットフォームの利用により、産業プロセスにおけるデジタルトランスフォーメーションの基礎であるビジネス・プロセスのつながり、コラボレーションやオープン・イノベーションを、いっそう理解できるようになるとのことだ。