AIと有人対応が可能なハイブリッド型チャット、住信SBIネット銀行

AI(人工知能)を活用したチャットボットを利用する機会が増えている。その精度についてはまちまちで、ときにはユーザーの要求に必ずしも応えていないこともある。AIと人とを組み合わせたサービスが開発され、その試験的な導入が始まった。

住信SBIネット銀行は、顧客からの問合せ対応にAI(人工知能)チャットボットと有人チャットを切り替え可能なハイブリッド型チャットサービスを試験導入した。AIチャットボットで24時間365日自動対応し、営業時間内は有人チャットでのきめ細かなサポートを提供する。

今回試験導入したサービスは、AIチャットボットから有人チャットへシームレスに連携する点が特長。ユーザーからの問合せには、まずAIチャットボットが自動対応し、AIチャットボットでは解決できない場合に有人チャットに切り替わる。さらに詳しい説明が必要な問い合わせはコールセンターに誘導する仕組みとなっている。AIチャットボットから有人チャット、コールセンターに切り替わる際には、ユーザーの質問内容やその回答状況がオペレーター側の画面に表示される。また、ユーザーに提供する画面は、スマートフォン、PCとも利用しやすいインタフェースを導入しているという。

導入に当たっては、ソフトバンクがシステムの設計、構築を行った。具体的には、りらいあコミュニケーションズのAIチャットボット「Virtual Agent(バーチャルエージェント)」とvideodeskのWebチャットツール「videodesk(ビデオデスク)」を活用し、構築した。Virtual Agentは、金融、EC業界や公共交通機関などへ多数の導入実績がある。また、videodeskは、チャット画面に加えて、リアルタイムでの実績管理、目標計数のレポーティング機能などの管理機能を備える。

今回の試験導入では、口座開設やカードローン、住宅ローン、パスワードに関するお問合せ対応を対象範囲とする。住信SBIネット銀行では今後、サービスの利用状況やユーザーのサービスに対するフィードバックを踏まえて、本格導入を検討する予定。