廃棄物量の視える化、最適な収集運搬ルートの選定を実現

NTT西日本グループは、エックス都市研究所、シンク・アンド・アクト、NISSHAとの協力のもと、京都府が公募する「平成29年度スマート・センサー活用リサイクル促進モデル効果検証等事業」の事業者に採択された。

現在、廃棄物の排出量の大半を占める産業廃棄物の処理コストは、国内市場全体で年間約5.3兆円といわれており、その約半分を占める収集運搬にかかるコスト削減が各地方自治体にとって大きな課題となっている。また、産業廃棄物の収集・処理事業者では、個社ごとの要求に応じた都度収集、また積載量に関わらず、収集拠点に毎回戻る「ピストン回収」という非効率な方法で収集コストが高くなるという課題があった。

このような非効率な運用実態に対して、京都府はIoTを活用した業務の効率化や収集運搬の最適化を検証する事業を公募し、NTT西日本グループの提案が採択され、2017年10月から実証実験を開始することになった。実証実験では、排出事業者と収集事業者も含めたステークホルダー全体を繋ぐIoT(モノのインターネット)プラットフォームを構築し、廃棄物処理のコスト削減を図る。

実証実験では、低消費電力で広範囲をカバーできるLPWA(Low Power Wide Area)ネットワークや多様なセンサーを活用する。LPWAとは、IoT/M2Mに適した省電力・長距離の通信を実現する省電力広域無線通信のこと。

具体的には、産業廃棄物の保管量が分かるセンサーを設置し、センサーの通信環境を整備してLPWAと3Gネットワークを比較検証する。また、センサーの情報をもとに最適な収集運搬ルートを提示するシステムを導入し、この環境下で行われる廃棄物処理モデルの処理費用の削減効果、CO2排出量削減効果などを検証する。

今回の実証実験の結果を踏まえて、IoTを活用した産業廃棄物処理の一層の効率化を図るとともに、有価物の回収効率化により、排出・収集・処理事業者一体となったリサイクル率向上に向けた新たな仕組みの構築を目指す。