産業用機械向け、スモールスタートIoTサービス始動

IoT化が広がっている。産業界において、機械メーカーとユーザーの緊密な連携が試される。IoT技術とサービスをまとめて展開することは、それが容易な大手ユーザーや複合企業よりも、小規模あるいは少機種の利用現場とメーカーでこそ必要だろう。

産業用機械の故障はユーザー企業の業務停止に直結する。ゆえに機械メーカーは、ダウンタイム短縮のための迅速かつ正確な対応が常に求められている。また、故障対応・保守において、都度対応となるケースも多く、適切な料金を回収できないことが課題になっているという。ユニアデックスは、産業用機械メーカー向けに、IoTを活用し遠隔サポートを支援する「AirProduct Machine」を来月1日から販売開始。サービス提供を来る1月10日から始める予定だと発表した。

商標登録出願中である"AirProduct"シリーズ――製品のIoT化・クラウド対応を実現するサービス群の第一弾として提供する、「AirProduct Machine」は、工作機械をはじめとする産業用機械のデータ収集・蓄積、監視・通知、状態の可視化などを行うIoTクラウドサービスであり、日本ユニシスグループの「IoTビジネスプラットフォーム」上に構築される。

産業用機械メーカーは「AirProduct Machine」へ機械の各種データを送信することにより、稼働データの収集・蓄積が可能となる。蓄積されたデータは標準機能によるグラフ表示に加え、APIを介して、稼働状況一覧や、故障原因追及のための操作画面などを、機械メーカーの業務に合わせ開発することができる。ほかに、最低利用期間1ヶ月で標準機能を試用でき、個別開発したアプリケーションを組み込んで段階的にIoT化を進められるといった特長を備えている。

同サービスでは、ユーザー企業の声を取り入れつつ産業用機械を進化させていくことも可能だろう。