ET2017でヒト型ロボットを展示、STマイクロエレクトロニクス

STマイクロエレクトロニクスは、進化する組み込み技術が集まる展示会「Embedded Technology 2017」(11月15日~17日開催)で様々な自社製品を使用して開発されたロボットのデモをはじめ、組み込みシステム向けの各種最新ソリューションを展示している。

STマイクロエレクトロニクスはET2017にて、障害物との距離の測定やジェスチャー検出による停止・方向転換・腕の前後動作、温度や大気圧の検知、無線によるデータ通信や駆動、画像投影が可能なヒト型ロボットを展示している。このロボットは、ロボティズのオープンプラットフォーム「ROBOTIS OP2」をベースに、ロボット制御システム事業を手掛けるアスラテックの協力を得て開発されたもの。

ロボットには、29個のSTマイクロエレクトロニクス製品が搭載されている。STM32マイクロコントローラをはじめ、体勢を検出するモーションセンサーや電子コンパス、障害物との距離やジェスチャー検出が可能なToF測距センサー、環境情報を取得する大気圧センサー、温度センサー、MEMSマイクロミラー、MEMSマイクロフォン、外部との通信を行う「Bluetooth low energy」ネットワークプロセッサーなどが含まれている。

同社はこのデモを通じて、産業・ヘルスケア、教育などの分野で活躍する多種多様なロボット向けに自社の高性能かつ利便性の高い包括的ソリューションを提案していくという。
また、コンパクトなAI(人工知能)を移植したSTM32マイコンとカメラモジュールのみを使って、4桁の数字を高精度かつリアルタイムに認識するデモを展示する。この技術は、画像や音、各センサー信号などに基づいて推論を実行し、自律的に状況判断や予測をするエッジ端末への応用が見込まれている。

様々な情報を収集して処理を行うIoT端末には、用途や目的に応じた多様かつ高度なセンシング技術が欠かせない。STマイクロエレクトロニクスは、日本電産の協力を得て、モータの振動を高精度な加速度センサーによってモニタリングするスマートインダストリ向けのデモを実施する。