「Sigfox」を活用した水道の自動検針システムが始動

Sigfox自動検針コンソーシアムは、姫路市水道局の協力のもと、市内島嶼部である家島町西島において自動検針システムの稼働を開始した。西島に設置された水道メーター28個と一部LPガスメーターを対象とする。

同コンソーシアムは、新技術「Sigfox」を活用した自動検針システムの導入を目指す団体。第一環境、アズビル金門、KDDI、京セラコミュニケーションシステムの4社が参画している。離島や山間部など現場を訪問して水道の検針をすることが困難な難検針への対応を効率的に実施するために結成された。

Sigfoxは、フランスのSigfox社が2009年から提供しているIoT用のネットワーク規格。既に36カ国で展開され、2018年には60カ国に拡大される予定。

近年注目を集めているLPWAの中でもアンライセンスLPWAは、特定小電力無線と同じ周波数帯・出力にも関わらず、通信距離を大幅に伸ばすことを可能とした技術。日本でも、通信会社による当該技術を活用した通信サービスやおよび機器メーカーによる対応無線発信機の開発が進みつつある状況だ。

今回活用するSigfoxはその一つであり、いち早く日本国内でのサービス提供体制を整えていることから、同コンソーシアムでは「早期実用化が可能である」と判断し、導入・実用化に向けて準備を進めてきた。

自動検針にあたっては、Sigfox無線発信機付き電子式水道メーターを西島島内28ヵ所に設置しており、検針データは隣接する家島に設置したSigfox基地局を通じてデータセンターに集約され、Webサイトから確認できるようになる。