チョウザメの養殖場遠隔管理サービスにZETAを活用

アイティアクセスとQTnetは共同で、ZETAのネットワークを活用して養殖場管理サービスの商用化に向けた実証実験を実施することを発表した。次世代LPWAネットワークでリアルタイムに遠隔監視を行う。

今回の実証実験では、宮崎県椎葉村の山間部にあるチョウザメ養殖場で水温や水位などの養殖管理に必要な各種データをセンシングし、そのデータをLPWAネットワークである「ZETA」経由でクラウドに蓄積する。

ZETAは、他のLPWAネットワークに比べて超狭帯域(UNB:Ultra Narrow Band)による多チャンネルでの通信やMeshネットワークによる広域での分散アクセス、双方向での低消費電力通信が可能。アイティアクセスは、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)通信インフラとして最適な技術だと説明する。

また、単一の基地局で幅広いエリアをカバーできるため、通信や電源インフラのない山間部でもリアルタイムで遠隔監視することができ、養殖事業者の生簀管理の負担を大幅に軽減することが期待できるという。

今後、アイティアクセスはZETAを活用したIoTソリューションを構築するため、配置された各種IoTセンサーから収集したデータをAI(人工知能)で分析し、関連情報サービスとコンサルティングの提供を目指す。

アイティアクセスは、イノテックとACCESSの合弁企業として、デジタル家電や移動体通信、産業・OA市場における各種組込み機器向けソフトウェア(RTOS、ミドルウェア)販売およびエンジニアリングサービスを展開する。QTnetは九州電力グループの電気通信事業者である。