窓口業務、日本語AIが味方

電話やメールでの質問には機械が答えたり、次のステップを指示することもある今日この頃だが、ただ時間を浪費するだけで、ユーザに悪感情を抱かせてしまっていることはないだろうか。

人工知能(AI)を活用して、回答や案内の質を高める取り組みは様々な企業・団体で進んでいる。が十分だろうか。助詞ひとつで文意の変わる日本語は、英語と違い、コンピュータが得意な「論理」よりも「あうん」にふさわしい言語なのに――。

満足される回答のためには、窓口でのやりとりの文脈から、問合せユーザが最終的に求めるものを把握し、的確な質問や回答を返すなど、高度な対話能力が求められる。過去の対話記録やFAQ(よくある質問と回答)データなど、大量の日本語テキストをAIで解析し、知識データとして利用する必要があるという。NRIは、ユーザ・ニーズに合った回答を即座に作成して担当者を支援したり、自動で返信したり――窓口業務の効率化と高度化を支援するAIソリューション「TRAINA/トレイナ」の日本語分析・対話機能の強化を発表した。

日本語テキスト解析や自然言語処理に強みを持ち、'01年の発売以来600社以上に採用され、'14年には世界最高峰とされる"世界情報サービス産業機構 IT賞"を受賞した「TRUE TELLER」製品群を今回、「TRAINA」シリーズに統合する。これに伴い、既存の「TRUE TELLER」にもAIを搭載し、機能を拡張。 「機械学習機能」では、従来の教師あり学習機能に加え、教師なし学習機能を追加し、各用途に最適な機械学習手法を選択できるようになる。

さらに「対話要約機能」では、窓口担当者が確認・修正した履歴を学習し、新たな問合せに適用していくことで、より担当者の要求にあった要約文が自動的に生成されるとのことだ。