中堅・中小企業、先端ITへの投資は3兆円

先端ITの活用といえば大企業や研究機関のイメージがある。AIやIoTの導入には大きな投資が――だけれども、クラウドサービスなら小さく始められるし、モバイルやSNSプラットフォームは即時、小規模組織にも導入効果をもたらす。

そんなクラウド、モビリティ、データアナリティクス、ソーシャル技術を「第3のプラットフォーム」と呼び、コグニティブ/AIシステムやIoTなどを「イノベーションアクセラレーター」と定義する、IT専門調査会社のIDC Japanはきょう、国内SMB(Small and Medium Business)における、それらの利用動向の調査結果を発表した。

SMBを従業員数999以下の中堅・中小企業とし、ITベンダーやシステムインテグレーターへのヒアリングも行った。結果、第3のプラットフォームへのSMBによる支出額は、'17年に2兆9,869億円で前年比成長率5.3%を見込み、'16年~'21年の年間平均成長率(CAGR)は6.2%と予測。第3のプラットフォームは今後の国内SMB IT市場全体を牽引するとした。

現時点の支出の中心はモビリティで、徐々にクラウドの利用も拡大している。また、データアナリティクスでは、まだ一部ではあるが導入を検討するSMBは大都市圏を中心に漸次拡大している。クラウド等の導入に積極的な企業は「業務プロセス改善」を経営課題としていて、「売上拡大」といった成長戦略の観点からソリューション活用を模索する企業も増えているほか、人材不足ならびに「働き方改革」が、SMBにおいても喫緊の課題となっていることから、第3のプラットフォーム活用が促進されることが見込まれるという。

レポートの詳細は、「2017年 国内SMB IT市場 第3のプラットフォーム活用による企業革新の取り組み」(JPJ41785817)にて確認できる。