東京ガスとNTTドコモ(以下、ドコモ」)は、ドコモがガススマートメーター向けに新たに開発した低消費電力通信技術「eDRX」対応LTE通信端末の実証実験を開始した。LTEネットワークに対応するため全国のLTEエリア内で利用できる。
今回の実証実験の目的は、東京ガスの検針業務の自動化に向けて、eDRX対応通信端末とその通信システムの性能・有効性を評価することで2018年12月31日まで実施する。具体的には、2017年度に50世帯、2018年度に500世帯の戸建て、集合住宅に試験用ガスメーター、eDRX対応通信端末を設置し、通信成功率や通信所要時間、eDRX対応通信端末の消費電力などを評価する。
東京ガスは試験用ガスメーター、通信端末の設置や通信成功率、通信所要時間などを評価する。ドコモは、eDRX対応通信端末の低消費電力化に向けたネットワークパラメーターの調整、通信品質、消費電力などを評価する。
実証実験は、東京ガスが新たに設置する試験用ガスメーターを対象とする。eDRX対応通信端末は、検針など通信頻度が低い業務を前提とした通信端末で、基地局から送信されるデータの受信タイミングを長周期に設定することで省電力化を図るもの。東京ガスによると、これまでと比べ消費電力が90%以上削減されるため、電池駆動による10年以上の稼働が期待できるという。両社は消費電力削減効果と最適な受信タイミングを検証する。
eDRX対応通信端末は、ドコモが2016年4月から、東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、NTTテレコン株式会社の4社の協力を得て開発し、パナソニック システムソリューションズ ジャパンが機器供給したもの。今後、大阪ガスなどで同様の実証実験を実施する予定。