新たなIoTパッケージ、産業用ロボットをリモートで一括管理

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」の導入を加速している分野、それは製造である。国内外の調査データから、製造業における工場設備などの革新が、IoTを牽引していることがわかる。

ロボットなどによる工場の自動化(FA)にIoTを加え、いっそう生産性と作業効率の向上を図る。動きはグローバルに広がっていて、きょう、ヤマハ発動機とヤマハは、産業用ロボットの遠隔管理システムパッケージを共同開発し、2018年度内の発売を目指すと発表。これにより、ヤマハ発動機はFA領域におけるIoTビジネスへ本格的に参入するとした。

1976年オートバイの組み立てライン用ロボットを内製したヤマハ発動機は現在、多種多様な分野の顧客に向けて、単軸ロボット~垂直多関節ロボットのフルラインアップで生産工程の自動化に貢献。昨年からはロボット、周辺機器、オペレーションを統合制御する「Advanced Robotics Automation Platform」による生産設備の全体最適化を提案している。一方、1887年に総合楽器メーカーとして創業したヤマハは、エレクトロニクス分野でも成長し、ネットワーク機器ラインアップを拡充して現在、「日経コンピュータ」の「顧客満足度調査 ネットワーク部門」で1位の評価だ。

両社による今回のパッケージは、FA工場で稼働中の産業用ロボットを遠隔監視し、適宜保守を行うための一括管理システムとなる。VPNによる高度なセキュリティ、安定したend-to-end接続を実現し、生産ラインの画像やセンサのモニタリング、トレーサビリティ等もでき、ラインの保守・運用精度の向上や工数の大幅低減に寄与する。データなどを蓄積・管理・分析するソフトウェアやクラウドサービス、保守拠点と各工場をつなぐネットワーク機器や周辺機器の管理システムも含む。

詳細は今月29日開催の「2017国際ロボット展」にて確かめられる。