日立、外国人来庁者向けの接客・案内の実証実験に参画

日立製作所(以下、日立)は、同社が開発したヒューマノイドロボット「EMIEW3」を活用した接客・案内サービスの実証実験を実施する。東京都が2017年11月中旬から2018年2月下旬にかけて実施する「都庁舎サービスロボット実証実験」の一つ。

EMIEW3は、店舗や公共施設においてサポートを必要とする顧客の元に自ら移動し、接客・案内サービスを行うことを目的に開発したヒューマノイドロボット。遠隔で音声や画像、言語処理などを行う知能処理システムと、多拠点に配置された複数ロボットを監視・制御する運用監視システムで構成されるリモートブレイン構成のロボットIT基盤と連携することで、高度なサービスを提供する。

今回の実証実験では、外国人を含む来庁者に対してEMIEW3が東京都の観光案内や都庁舎内の目的場所への案内などを日本語、英語で行う。これらの案内業務サポートにより、多様な顧客に合わせたサービス品質の向上、案内方法の最適化によるスムーズな移動の実現支援などを図る。また、公共スペースなど観光客などが訪れる多くの人が集まる場所での接客・案内サービスの充実に向けたデータの取得やノウハウの蓄積を行い、EMIEW3を活用した新たな付加価値の創出を目指す。

都庁舎サービスロボット実証実験は、世界に開かれた国際・観光都市の実現に向け、サービスロボットによる都庁舎の案内や東京都の観光案内などを外国人を含む来庁者に対して行うもの。

東京都は、今後活用が期待される先端技術の社会での実用化、2020年のICTショーケース化の実現を目指している。日本を訪れる外国人旅行者は年々増加しており、今後も増加が見込まれる中、外国人旅行者の受入環境の整備の一環としてサービスロボットの活用について有効性を検証する。