対話型ロボットによる多言語案内の実証実験、東京都庁

NTT東日本は、2017年11月から東京都が実施する都庁舎サービスロボット実証実験に参画する。この実証実験は、東京都が目指す今後社会での活用が期待される先端技術の実用化、2020年のICTショーケース化の実現にむけて実施される。

今回の実証実験では、コミュニケーションロボット「Sota」とタブレット端末を組み合わせて、都庁舎内において来庁者に対する多言語案内を実施する。

NTT東日本では、クラウド型ロボットプラットフォームサービス「ロボコネクト」を2016年9月から提供し、主に介護事業者向けに販売してきた。介護用途以外のニーズも高いことから、実証実験にて受付業務や案内業務といった用途におけるサービス化に向けた技術検証を実施することにした。また外国人旅行客の増加が今後期待される中で、多言語でのサービス展開に向けた実証実験も併せて行う。

Sotaとタブレットの連携による案内では、利用者がタブレット端末に表示された3カ国語(日本語・英語・中国語)から言語を選択。言語別に表示されたメニューを選択し、目的のコンテンツを検索すると、Sotaが選択された言語による音声案内を行う。

また、Sotaとの対話による案内も行う。利用者がタブレットで2カ国語(日本語・英語)から言語を選択するか、音声でSotaに問いかけることで言語を識別。タブレット端末で案内できる施設についてのヒントを表示し、Sotaとの対話によりコンテンツを検索した上で、Sotaが音声による案内を行う。

実証実験では、人が集まる雑音の多い環境下での多言語音声認識の実用性を確認したり、1台のロボットで多言語対応するための言語識別技術の実用性を確認する。また、受け付け、案内業務におけるスムーズな情報提供方法を検証する。実施期間は2018年2月上旬までで東京都庁第一本庁舎2階で行われる。