あらゆるモノがネットにつながる「IoT」により生産性を上げたり、作業効率を改善したり――。日本政府が旗を振る「働き方改革」はいま、超スマート社会にもつながるICT(情報通信技術)を活用したしくみによって、様々な現場で進められている。
労務管理が課題となっている近年、労働時間の削減につながる現場作業の効率化と同時に、不慣れな作業員に効率よく現場教育していくことも求められているという。凸版印刷はこれまで、位置情報とネットワークカメラ映像を組み合わせた屋外向けIoT可視化サービス「ID-Watchy」(リンク:YouTube公式チャネル)を建設現場に提供。安全性やセキュリティを守るシステムとして、採用実績が複数あるとのことだ。
そしてきょう、同社は、「ID-Watchy」に現場作業員の労務状況を分析できる機能を追加し、製造業向けサービスとして提供すると発表した。
Bluetooth対応カード端末を携帯した作業員が製造現場に設置されたセンサーに近づくと、カメラの映像情報とともに、作業員の位置情報を記録。記録された位置情報と映像データは、クラウド環境で一元管理するため、管理者はPC、タブレット、スマートフォンからリアルタイムで確認することができる。
今回提供の製造業向け「ID-Watchy」は、記録した位置情報とカメラ映像をもとに、作業員別の滞留時間や動線など、現場の状況を分析することが可能。これにより、現場作業員の労務状況を簡単に把握することができ、製造現場の人員の最適配置や生産性向上につなげられる。現場作業に熟練した作業員の位置情報と映像データを作業マニュアルとして、未習熟な作業員の教育ツールとしても活用できるという。
製造業向け可視化サービスは、今月8日~10日に幕張メッセで開催の「IoT/M2M展【秋】」のトッパン・コスモブースにて披露される。