日立パワーソリューションズは、設備の保全管理・安定稼働で生産効率向上を支援する予兆診断ソリューションに余寿命推定サービス「HiPAMPS-PRO」を新たに追加し、2017年12月1日から日本を含めたグローバル市場で提供開始する。
今回提供を開始するHiPAMPS-PROは、日立グループのIoT(モノのインターネット)プラットフォーム「Lumada」の予兆診断ソリューションに使用されるコア技術であり、2013年6月から提供している「HiPAMPS」、エッジコンピューティング環境下での使用を可能にした「HiPAMPS-Edge」に続く、新たなラインアップに位置付けられる。
スイス連邦・チューリヒに本社を置くソフトウェア会社であるCassantec(以下、カサンテック)と協業契約を締結し、カサンテックが持つ故障予測アルゴリズムを活用。故障が発生するリスクの数値化や予測結果の信頼性の見える化などにより、故障までの時間推定が可能となり、従来のシステムに比べて故障予測精度を格段に高めた予兆診断サービスを提供する。
HiPAMPS-PROは、統計学や機械学習などを駆使したカサンテック独自のアルゴリズムを活用することで、過去のセンサーデータ、機械設備の情報や故障履歴情報などを解析。将来の故障時期リスクを数値化できる余寿命推定サービスを提供する。これにより、予兆診断ソリューションでは、従来の多項式近似による故障時期推定予測に加え、現時点での故障予兆を捉え、故障はいつごろ発生するかといったリスクの精度に対する把握がこれまで以上に可能となった。ユーザーの設備の稼働率向上に加え、保守計画や管理コストのさらなる低減が図れるという。