オンライン遠隔診療をより身近に、ドコモらが推進

テックファームホールディングスとNTTドコモ(以下、ドコモ)の新規事業創出プログラム「39Works」はオンライン診療を実現するため、ドコモが実証実験を基に開発した遠隔診療サービス「MediTel」を、テックファームから2017年11月下旬から医療機関向けに提供開始する。

MediTelは、患者がスマートフォンアプリを用いて、オンライン診察予約や医師とのテレビ電話による診察、クレジットカードによる診察料の決済の他、自己管理用に日々の健康データを蓄積することが可能なサービス。また、医師はWebブラウザを通じて、健康に向けたアドバイス、テレビ電話による診察などが実現でき、患者と医師にとってオンライン診療をより身近で簡単にする。

2015年の厚生労働省の遠隔診療に関する事務連絡の発出後、今年は遠隔診療への診療報酬評価の方針が安倍首相により示されるなどしており、2018年4月から遠隔診療が診療報酬上評価されると期待されている。これに伴って、ますますオンラインでの診療に関心が高まっている。

そうした背景の中、ドコモは遠隔診療の効果を検証すべく、2017年1月から8カ月間、複数の病院でオンライン診療を実現する遠隔診療サービスであるMediTelの実証実験を実施。その結果、通院による移動や待ち時間などの負担を軽減できることや、患者と医師が共同で健康管理を行うことができる点が、仕事で忙しい患者や小さな子どもがいる患者、足腰が不自由で外出することが困難な患者に継続して利用可能なサービスであることを確認したという。

テックファームは、ヘルスケアアプリの運用やユーザー向けアプリやサーバ開発のノウハウ、実証実験の開発実績を活かし、MediTelの開発、医療機関向けの販売・運用を行う。
ドコモは、医師・患者へのヒアリング、法制度の確認、ビジネスモデルの構築、複数病院での実証実験、DesignSprintを活用したサービス設計、Scrumを活用したシステム開発などプロジェクト全体を総括する。