超スマート社会のNEO人材育成

人生50年、下天の内をくらぶれば――と舞っていたのは5世紀も前のことだ。今年100歳以上の人を6万7千も数えた日本では第2、第3の人生設計が要る。それに伴い、社会人の学び直しは必須となるだろう。文学部卒だけど人工知能(AI)を学びたいという人は今だっている。

政府がICT(情報技術)を核にした「超スマート社会(Society5.0)」を謳い、世の中でデジタルイノベーションが加速し、企業にてトランスフォーメーションが叫ばれる昨今、国際的にみてもコンピュータサイエンスの知識を収めることは強みになる。国境をまたいで活躍する力になる。

きょう、早稲田大学は、AI、IoT(モノのインターネット)、ビッグデータ技術を組み合わせたスマートシステム&サービスに基づくイノベーション人材育成のための全国的な社会人学び直し事業「スマートエスイー」をWASEDA NEO(コレド日本橋)を拠点にして開始すると発表。平成29年度文部科学省enPiT-Proに代表申請し採択された活動だという。

学び直しについて、大学内のリソースに限定せず広く社会と連携し、他大学や研究機関、企業等と協働するプラットフォームWASEDA NEOを今年7月に立ち上げた。その一環で、最先端ICT基盤研究所 鷲崎弘宜教授らのグループが、超スマート時代を国際的にリードするイノベーティブ人材を育成するいわばAI・IoT分野のビジネススクールとして新たなプログラムの構想を取りまとめ、IoTルーム等を整備し、'18年度より提供するという。

事業費4億円を投じる「スマートエスイー」では、13大学、21組織(会員企業5000社超)との産学連携ネットワークを実現。先端ICT分野の体系的な学び、徹底的なケーススタディによる実践力と超領域の組み合わせ、仮説検証やデザイン思考を通じた技術、ビジネス・コネクションによるリーダーを4年間で3000名育てる計画だ。