製造現場の設備稼働状況を可視化する無線通信システム

ナカヨは、自社が保有する生産・品質管理ノウハウと通信技術を活用して、製造現場の設備稼働管理、生産管理、予防保全を連携させた「製造/設備データ無線収集システム」を2017年11月から提供開始する。

今回提供を開始した製造/設備データ無線収集システムは、自社開発の無線通信モジュール/ゲートウェイとセンサー、タブレット端末を活用して製造ラインの稼働状況、生産計画に対する進捗状況、設備の予防保全などの一括管理を可能にする。

生産設備のメーカー、機種を問わず、現在使用しているシステムに大きな変更を加えず、各種センサーを後付けすることで簡易にデータ取得が可能。各種製造現場に適した無線技術の活用で、各種センサーから得られたデータを収集し、生産ラインの稼働状況、品質などをグラフによって見えるかする。また、生産計画情報をバーコードリーダーで読み込み、生産計画に対する予定・実績を管理できる。

自社工場におけるシステム運用では、プラスチック成形ラインにおける段取り、チョコ停時間30%を削減できたという。チョコ停とは、一時的なトラブルのために設備が停止したり、空転したりする状態。

ナカヨは、プラスチック成形、組み立てセル、板金・装置組み立て、マウンター、金型などの幅広い製造設備を保有し、製品開発から組み立て・出荷までを完結できる垂直立ち上げ、一貫生産体制を整備している。多品少量生産における品種切り替えを行う段取り取り換えや設備稼働の効率化などが課題となっていた。

このシステムを導入することで、稼働状況の見える化で新しい改善ポイントが見つかり、改善につなげることができたという。この成果と基に、今回商用サービスを提供開始することになった。

今後は、スマートファクトリーの実現に向けて実運用に適したシステム、アプリケーションを随時追加していく予定。