大阪教育大学、スマホを活用したアクティブラーニング

大阪教育大学と富士通は、スマートデバイスを活用し、議論を活発化させる対話型のアクティブラーニング支援システムを構築し、大阪教育大学で2017年10月から授業での運用を開始する。

今回発表したシステムは、富士通ソーシアルサイエンスラボラトリの共創活動を支
援するプラットフォーム「Web コア Innovation Suite(ウェブコア イノベーションスイート)」を採用している。

学生が所有するスマートフォンなどでQRコードを読み取り、表示された画面からコメントを投稿すると、自動的に教室内のスクリーンに映し出される。教員や他の学生がそれに対して意見や回答を行うことで、これまでの受動的な講義型の授業から、学生が能動的に参加しやすい授業形態になり、活発な議論を通して授業内容の理解を深める双方向的な講義スタイルを構築できる。また、発信された学生の意見や質問「PowerPoint」に変換できるため、プレゼンテーションやドキュメントとして再利用が可能となる。

システムの導入効果について、大阪教育大学は、学生は口頭での発言に加え、より多くの意見や質問を発信でき、議論や回答をすることで授業内容の理解を深め、興味を高めることができるという。また、匿名での投稿も可能なため、聞きづらい質問や言いづらい意見も活発に発信できる。これらにより、学生の積極的な授業参加を促進すると説明する。

また、スマートフォンやタブレット端末、PCなど普段から使い慣れた端末のWebブラウザで利用可能で、特別な環境を準備せずに誰もが簡単にアクティブラーニングに参加できる。さらにネットワークに接続できる環境であれば利用できるため、他大学からテレビ会議システムを利用して大阪教育大学の授業を受講している場合でも、遠隔から意見を発信することも可能。

大阪教育大学は、授業でのアクティブラーニング手法の採用率70%以上を目標に、システムの活用を推進していく。また、テレビ会議システムで参加している他大学からの授業参加を実現することで、学習機会の確保を図る計画だ。