社会インフラの歪み、製造ラインの温度を即座にIoT測定

IoTシステムは、センシング技術の発達によりその市場が急拡大している。製造ライン等の設備、橋梁や道路などの社会インフラを遠隔監視し、広範囲で温度や歪みをリアルタイムに計測することによって、品質向上や安全・安心社会を実現する、期待が高まっている。

しかし従来、広い測定範囲に多くの電気式センサーを設置し、情報を収集する方法が一般的で、ネットワークを含めた機器の導入および設置に膨大なコストがかかっていた。解決策として光ファイバーセンシング技術が注目されていたが、多数のデータ演算処理を実行して計測結果を得るために時間がかかり、リアルタイムに状況変化をとらえるための利用に適さないなど、課題があったという。

OKIは、それらの課題に着目し、通信市場で長年取り組んできた高速光通信技術を活かし、新たに「SDH-BOTDR方式」(特許出願中)の光ファイバーセンシング技術を開発。光パルス入射時に発生するブリルアン散乱光のわずかな変化を、簡単な位相差で捉える独自アルゴリズムにより、長距離・広範囲(最大10km)において温度と歪みを1秒未満で計測し、リアルタイム分布測定を実現する。「光ファイバーセンサー」評価キットを今月20日より提供開始すると発表した。

光ファイバーセンサー装置、制御用PC、計測ソフト一式からなる同キット使用ライセンス、機器設置・調整、データ取得・まとめ等の付帯作業(SE費用)を含めて、トライアルで最大1週間、実証実験では最大1ヶ月提供される。

新技術は、製造ライン、防災、社会インフラ――大型製造装置の内部温度分布測定による品質管理や製品のトレーサビリティ管理、工場内の温度分布測定を空調管理に活用することによる省エネ、大型プラントや倉庫の火災・異常温度の位置検知による防火対策、橋梁の歪みやワイヤーロープの歪み・断線などの監視――での活用が想定されている。