新たな産業用モーションネットワークを開発、安川電機

安川電機は、モーションコントロール市場において産業用装置の高機能、高精度化に貢献するために、1990年代前半にモーションフィールドネットワーク「MECHATROLINK(メカトロリンク)」を開発した。

今回、同社は従来のMECHATROLINK-Ⅲの機能・性能と使いやすさを継承しつつ、伝送効率の向上やマルチマスタ機能の追加などでより効率的で高度な制御を実現する「MECHATROLINK-4」を開発した。

MECHATROLINK-4は、従来の機能を維持しつつ、伝送効率(同一条件で4倍の性能向上)の改善とマルチマスタ機能による分散システムに対応した。開発や維持管理の簡単化を支援する。将来の性能向上に向けて「1000Base-T」を物理層に採用できるようにする予定。

また、1990年代半ばにサーボアンプとサーボモータのエンコーダ間の通信として開発した「Σ-LINK(シグマ・リンク)」についても、エンコーダだけではなくセンサーなどのI/O機器も接続し同期できる機能を追加した「Σ-LINK Ⅱ」を開発した。

また、従来のエンコーダ用通信(Σ-LINK)としての高機能・高信頼性通信を維持しつつ、MECHATROLINKのようなカスケード接続を可能とする。エンコーダ配線にエンコーダだけでなく、センサーやI/O機器などの機械側に設置される機器をカスケードに接続することでシステムの高機能・高性能化と省配線化を図った。

MECHATROLINK-4とΣ-LINK Ⅱを組み合わせて使用することで、モーション制御に関連するデータだけでなく、各種センサーのデータも簡単・シンプルに同期して取得することが可能。これにより、生産性を更に向上させるとともにIoTやAIを活用した新しいものづくりの実現を支援する。