自動運転実験車、ただいま高速道路を走行中!

いま、先進各国で自動運転車両の研究開発が進んでいる。米国IT系企業のそれがたびたびマスメディアに取り上げられているが、日本企業だって負けていない。自動車メーカーのみならず、世界的に技術の優位性を保っている電機メーカーも。

自動運転時代の主役は電機メーカーだとの予測をよく聞く。今月10日、日本では準天頂衛星「みちびき」4号機が打ち上げられた。これにより来年以降、国内GPSの精度はどこでも、他国のそれを圧倒するセンチメートル級になる。インフラの後押しにより、自動運転の普及が現実味を帯びてきた。

きょう、三菱電機は、自律型走行技術とインフラ型走行技術を搭載した実証実験車「xAUTO」を用いて、昨年5月から高速道路で実証実験を行っていることを発表。自動運転の実用化に向けて、「大切なのは、どんな時でも人を想うこと」のコンセプトの下、同社の技術力を結集して自動運転技術を開発し、「Diamond Safety」と命名したという。

前方および後側方監視用ミリ波レーダ、前方監視カメラ等の周辺センシング技術を高度に組み合わせた「自律型走行技術」。みちびきからのセンチメータ級測位補強サービス(CLAS)信号と高精度3次元地図による「インフラ型走行技術」。これらの融合により高い安全性と快適性を両立した自動運転が可能となる。しくみの実証は山陽自動車道と道央自動車道にて300時間超行われた。

CLAS信号を用いた高速道路での自動走行は世界初だという。同社の自動運転技術が実用レベルにあること、そして、トンネルなどCLAS受信が困難なところでも、走行情報や前方監視カメラ等の周辺センシングから、リアルタイムで自車位置を認識する高精度位置把握技術により、自動運転が可能であることを確認した。

実証実験車は、来週27日から東京ビッグサイトで開催の「東京モーターショー2017」に出展される。