NXP Semiconductors(以下、NXP)は、コネクテッド・カーや電気自動車、自動運転車など車載システム向けの新しい制御/コンピューティング・プラットフォーム「NXP S32プロセッシング・プラットフォーム」を発表した。
NXP S32プロセッシング・プラットフォームは、新たに開発するARMベースのマイクロコントローラ(MCU)/マイクロプロセッサ(MPU)製品群と、様々な用途に対応可能な単一のソフトウェア開発環境で構成される。
小型低消費電力「Arm Cortex-M」から、リアルタイム処理向けに最適化された「Arm Cortex-R」、最高性能の「Arm Cortex-A」まで広範な性能要求に応えられ、各性能レベルで自動車用機能安全規格である「ISO26262」の安全性要求の最高レベル「ASIL-D」の評価を得ている。
また、OTA(Over the Air)機能に対応。OTA機能により、セキュアなゲートウェイを経由してS32アーキテクチャベースのエンジンコントロールユニット(ECU)のソフトウェアを自動でアップデートすることが可能だ。さらにS32製品群で発表されたSoC(System on Chip)全てに新しいセキュリティ機能を搭載。自動車業界のベンチマークとなる拡張性の高いソリューションを実現している。
S32 SDKとの組み合わせで、異なる領域のために開発した成果の共有が可能になり、ソフトウェア・モジュールの重複開発を解消する。ソフトウェアの開発負荷を90%低減でき、ソフトウェア開発が複数の領域にまたがる場合でも、その負荷を40%以上も低減することが可能だという。
NXPによると、NXPによると、ASIL-DMIPSの比較で、競合製品より10倍の高い性能を実現したという。また、大手自動車製造企業15社のうち8社が次世代モデル車へS32プラットフォームを採用していると説明する。