長崎の外国人観光客にミラクルを

今年9月15日時点で2,000万人を突破。昨年よりも45日速いペースで増加している、訪日客の行動は銀座の爆買いに代表される大都市でのモノ消費から、コト消費へと移り、その興味は多く地方の景色や風物、食事や伝統文化へと向けられている。

訪日外国人旅行者の満足度を高め、観光回遊促進とショッピングを含めた日本滞在中の消費喚起のためには、様々な属性の旅行者ニーズを把握し、最適化された情報を提供する仕組みが重要だという。JCBは、特典を付したプリペイドカードにより、訪日客の国内移動情報と決済情報を解析し、地域経済活性化に資するマーケティングに活用することで消費拡大につなげる実証実験を今月1日より長崎エリアで開始している。

100万人規模のフェスティバルや300隻を超える大型クルーズ船がやってくる観光立国ショーケース・長崎市――。「MIRACLE NAGASAKI PROJECT実行委員会」が委託を受けた経産省公募事業「IoTを活用した新ビジネス創出推進事業(IoT活用おもてなし実証事業)」のローカルプラットフォームの実証において、JCBが同委員会代表幹事のNTT西日本長崎支店より委託されたものだという。

来年3月4日まで福岡とも連動しつつ行われる実証実験では、指定のスマホアプリ経由で、複数の言語別、スポット別のショッピング、優待店、観光情報など様々な情報を配信する。アプリのダウンロードを了承した客には、「JCBプレモカード(For Tourists)」をプレゼント。利用者が入力した属性(国籍、年齢、性別など)情報やスマホアプリのログ情報、位置情報と同カードの決済情報を統合し解析を行い、マーケティングでの有効性を検証。分析技術の向上により、情報提供の最適化を図る。

優待店募集などで十八銀行グループともすでに協同していて、地域金融機関と一体となった活動を通じ、地方創生および地域活性化へ取り組む構えだ。