NECは、多様なログパターンをAIにより自動で抽出・モデル化することで統合的なログの分析が可能なソフトウェア「NEC Advanced Analytics - ログパターン分析」を提供開始した。システムの障害検知から対処方法特定までの時間を最大80%短縮できるという。
同ソフトウェアは、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」の一つとして北米研究所が新たに開発した「ログパターン分析技術」を搭載。ログの構造を意識せずに多様なログパターンを自動で抽出し、複数の装置やシステムのログをモデル化することで統合的なログの分析を可能にする。
従来ログ管理製品で必要不可欠だった、プログラムによるログ分析のためのフォーマット定義や高度なログ分析経験が不要となり、属人性の排除と分析作業工数・負荷を削減する。さらに、専門家でも難しかった故障・障害の予測や早期発見などを支援する。
また、同ソフトウェアを活用した実証実験では、システムの障害発生時に専門家と同様の判断で、過去の類似障害を検索・通知できることを確認した。これにより、対処方法特定までの時間を最大80%短縮でき、システム停止によるビジネス機会損失を最小化できる。
さらに、自社のクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」の運用においても同ソフトウェアを活用し、ログの出力件数の推移から「いつもと異なる挙動」を検知することで、数千台を超える基盤機器から出力される大量かつ多様なログの監視ルール設計や分析にかかる工数を25%削減し、監視設定の効率化を図った。
NEC Advanced Analytics - ログパターン分析の販売価格は、250万円から(税別)。NECは今後3年間で40億円の売り上げを目指す。