製造業の第3のプラットフォームへの支出額は1兆4,200億円超

IDC Japanは、国内の製造業と流通業界における、第3のプラットフォーム需要動向調査結果を発表した。2017年2月に実施したアンケート調査結果の他、ユーザー企業への取材を踏まえて産業分野ごとの動向分析を行った。

第3のプラットフォーム(3rd Platform)とは、米IDCが提唱しているコンセプト。「クラウド」「ビッグデータ」「モビリティ」「ソーシャル」の4要素によって形成される情報基盤のことを意味する。

調査結果によると、2017年の製造分野の第3のプラットフォームへの支出額は1兆4,219億円で、前年比成長率が7.5%を予測し、流通分野は同9,976億円、同6.4%と予測している。国内第3のプラットフォーム市場は、消費者市場を除き全ての産業分野で堅調に拡大を続けますが、中でも高い前年比成長率で推移し市場拡大を牽引する産業に製造業と小売業が含まれている。また、組立製造業の2016年~2021年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は8.4%、プロセス製造業は7.9%、小売業は8.0%であり、堅調な成長率で推移するとみている。

ユーザー企業へのアンケート調査では、ビッグデータの活用について、小売業が他の産業分野と比較して高い結果となった。小売業は、製造業と卸売業に比べ、顧客である消費者のデータを取得しやすい。購買履歴やモバイルデバイス経由の位置情報やSNSでの口コミなどのデータをマーケティングや需要予測、店舗開発などの用途で活用が進むことが背景にあるとみている。

また、イノベーションアクセラレーターのうち、IoT(モノのインターネット)、コグニティブ/AI(人工知能)システム、AR/VR(Augmented Reality/Virtual Reality)について導入状況を産業分野で比較したところ、組立製造業ではいずれのテクノロジーも「導入しておらず、計画もない」と回答した企業が少なく、「導入の有無や状況をまったく把握していない」という回答が最も少ない結果となった。イノベーションアクセラレーターを取り入れることに積極的な産業分野であるといえ、組立製造業の第3のプラットフォームの市場規模の成長率の高さにも反映されている。

ケーススタディで紹介した2つの企業の取り組みは、業種業態は大きく異なるものの、幾つかの共通点がある。これらのケーススタディはLOB(Line of Business)が中心になるものの、IT部門との連携が不可欠である点だ。組立製造業のケースはグローバルサプライチェーン推進部門が、小売業のケースではEC事業部門がイニシアティブ部門となり、IT部門と連携しデジタルトランスフォーメーションに取り組んでいることが分かった。

国内製造/流通における 第3のプラットフォーム活用動向分析結果を発表

カテゴリー: 情報通信 , ロジスティクス , 製造   

大島 純一郎

大島 純一郎Author

証券系システムエンジニアやIT系資格対策問題集の編集、IT系Webメディアの編集記者などの経歴を生かして、企業向けIT関連の記事制作に携わる。専門は、IT、金融、医療分野。医療情報システムの企画/構築、運用に関する知識を有する専門者としての資格、医療情報技師、情報セキュリティアドミニストレータの保有者。

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