ディープラーニング(深層学習)によりプロ棋士を打ち負かした。AIはいま、第三次ブームのただ中にある。だけでなく、さまざま産業分野での実用化が進んでいる。自動化のしくみや、あらゆるモノがネットにつながるIoT技術とも連携しつつ。
農業分野では収穫量を増やしたり、生産効率を改善したりといった取り組みに活用され始めている。
田畑などの圃場から温湿度や日射量、土壌内の温度や水分量、CO2や導電率をはじめとする環境情報や生育情報を収集。収集データは植物科学に基づいて構築された「ハイブリッドAI」で分析され、生育ステージごとに重要な生長要因・阻害要因を特定。今どんなリスクがあり、どう対処すべきか、最適な生育環境へナビゲートするという。AIを用いた農業IoTソリューション「e-kakashi」を展開する、ソフトバンクグループ傘下のPSソリューションズはきょう、CKD、エリクソン・ジャパンとの協業を発表した。
同ソリューションの第1世代――分析機能、地域の栽培技術を記録し継承する機能、植物科学に基づく栽培ナビゲーション機能をそのままに、「e-kakashi」のAIを強化し、遠隔制御機能を追加。さらにエリクソンが開発した「IoT Accelerator」により通信機能および遠隔制御機能の強化と、CKDが開発した作動装置に接続することで栽培に必要な作業の遠隔制御と自動化を実現する。
多様なセンサーおよび作動装置との柔軟な接続機能により、農業IoT環境の加速度的な進化を促す。e-kakashi第2世代サービスの第一弾として、AIによる園芸施設(ビニールハウス)の環境制御をはじめ、液体肥料の混合・希釈・施肥や、水田・畑・温室での灌水(水やり)を遠隔制御により自動化するサービスを来年に提供開始するという。
コンセプトは、きょうから幕張メッセで開催の「第4回 国際次世代農業EXPO」にて披露される。