ウイルス遮断に効果があるファイル連携機能を提供

セゾン情報システムズと、米Owl Cyber Defense Solutionsの日本輸入販売総代理店である日本ダイレックスは、国産ファイル連携ミドルウェア「HULFT」と、日本ダイレックスが販売する通信装置「Owl Bilateral Communication System」を組み合わせたファイル連携業務の実現に取り組むことを発表した。

欧米では、社会インフラで使用されるシステムへのウイルス侵入を防ぐため、政府機関が発行する法律やガイドラインによって一方向通信の導入が明記され、これらの機器の普及が進んでいる。OWLは一方向通信装置であるセキュリティ装置「DualDiode」を核としたソリューションとなるOBCSの開発・販売を行なっている。

ウイルス侵入を強固に防ぐ一方向通信装置だが、その特性上、外部システムとのデータ連携において、受信側が受け取りに失敗した場合、送信側にはその情報が届かない。従来はDualDiodeを送信側と受信側に2台用意した複雑なシステム運用を行なっていて、その高コストな点が課題だった。

今回、転送失敗時の再送信機能やデータ欠損確認機能を備えるHULFTとOBCSを組み合わせることで、上記の課題を解消しながら、開発期間とコストを抑えた実装を可能にした。すでに両社は動作検証を完了し、両製品を組み合わせた安全・安心・確実なファイル連携が可能であることを確認している。

送信側システムにHULFTからのデータ受信の戻り値のみを通過させ、守るべき重要システム内への不正な侵入を遮断する。また、両製品を組み合わせることで、複雑な設定なしにHULFTが稼働するアプリケーションレイヤを使って転送先からの戻り値のみをファイル送信側のシステムに取り込める。また、OBCSは、サイバー攻撃手法の1つである「DDoS攻撃」で無力化されることがなく、攻撃者からの不正なトラフィックを排除できる。