世界シェアトップOSで車載用アプリ開発を容易に

人々の生活の中でクルマが広範に利用されるようになる「モータリゼーション」時代を経て今、クルマはまさに"自動車"となりつつあり、日々コンピュータ化、搭載する電子機器の高度化が進んでいる。「エレクトリゼーション」とでも呼べそうな変革期にある。

きょう、ルネサス エレクトロニクスは、車載情報システム用SoC「R-Car」向けに、Google最新の基幹ソフト(OS)に対応したR-Carリファレンスパッケージ for Androidの提供開始を発表した。最新OSのAndroid™ 8.0は、あらかじめ車載システムに必要な機能への対応が組み込まれた初のバージョンで、ルネサスの堅牢で高いセキュリティを誇るSoCと組み合わせることにより、車載情報用プラットフォームをAndroidで構築することを、より容易にするという。

ハードウェア環境としてR-Carのリファレンスボードと拡張ボード、ソフトウェアとしてAndroid 8.0に対応したBSP(Board Support Package)から構成される。同リファレンスパッケージは、車載用アプリの開発経験の無いソフトウェアエンジニアにとっては参入がたやすくなる一方で、Androidアプリの開発経験の無いソフトウェアエンジニアにとっては、Androidの強力なエコシステムや既存のアプリ資産の活用が簡単になる。

Android 8.0の車載により、スマートフォン用の高度なクラウドサービスがシームレスにクルマでも利用できるようになり、クルマ向けに新たなクラウドサービスが開発されることが期待されるという。ルネサスは、Renesas autonomy™コンセプトの下、自動運転の実用化を加速させ、コネクテッドカー時代の車載情報システム開発をリードし、安心・安全なクルマ社会に貢献していくとのことだ。