Connected Industriesとは、2017年3月に提唱された日本の産業が目指すべき姿(コンセプト)。人、モノ、技術、組織などが様々につながることで新たな価値創出を図るというものだ。「人と機械・システムが対立するのではなく、協調する新しいデジタル社会の実現」「協力と協働を通じた課題解決」「人間中心の考えを貫き、デジタル技術の進展に即した人材育成の積極推進」の3つを柱とする。
「Connected Industries」東京イニシアティブ2017では、市場成長性や日本の産業が有する強み、社会的意義の大きさなどから5つの重点分野を定め、その取り組みを進めるとともに政策資源の集中投入を図る。また、横断的課題に対する支援措置・法制度などの整備に取り組む。
5つの重点分野は、以下の通り。
(1)自動走行・モビリティサービス
(2)ものづくり・ロボティクス
(3)バイオ・素材
(4)プラント・インフラ保安
(5)スマートライフ
また、横断的に実施する3つの施策を発表した。
(1)協調領域を含めたデータ利活用の推進:IoTの進展により流通量が爆発的に増えているデータについて、個社の自前主義や過剰な囲い込みなどを打破し、社会課題解決に向けた利活用を促進するため、協調領域におけるデータ共有を行う民間事業者の取り組みを主務大臣が認定し支援することを検討する。
(2)AIチップ開発支援・AIシステム開発支援:日本が強みを持つエッジ側の技術開発を促進するため、先端技術を有するベンチャーと大企業などとの連携を通じたコア技術の確立が重要。その研究開発に係る資金支援を行う。
(3)国際連携のさらなる加速に向けた体制整備:IoT推進コンソーシアムに5つ目のWG(作業部会)として国際連携WGを設置し、経産省・総務省で協力する。サブWGの設置については、今後国際連携WGにおいて承認する。