AI連携機能を取り入れた製造業向けデータ活用基盤

ワイ・ディ・シー(以下、YDC)は、製造業向けに「YDC SONAR」の最新バージョン(Version 7.0)を出荷開始した。AI(人工知能)連携機能を取り入れることで、多種多様なデータから予測や検証作業を単一基盤で実施できる。

YDC SONARは、YDCの独自開発のデータベースやネットワークなどのIT技術を活用し、モノづくりの現場で発生する膨大なデータを解析し、迅速な意思決定を支援する情報統合・解析サービス。

今回リリースされたYDC SONAR Version 7.0は、「CPS次世代データ活用基盤」を概念とする。データ活用を支える最先端のAI連携機能を搭載することで、これまで人間の経験と勘でしか分からなかった知見を引き出して、製造現場へフィードバックする仕組みを構築するというものだ。

YDC SONAR Version 7.0では、センサーから取得する時系列データと、既存の製造実績データをノンプログラミングでつなげることができ、新たなKPIを発見することが可能。また、各種AIライブラリと連携できる機能を搭載した。様々な予測モデルを使ったデータ予測を支援する。大量のデータをオンメモリで活用できる基盤として、100万件のデータを7秒で取得する検索機能と、ペタバイトオーダーのデータレイクから検索できる分散データベース検索機能を備える。

CPS次世代データ活用基盤により、装置異常や品質不具合が発生してから対応するのではなく、装置異常や品質不具合を予知・予測する。これにより、装置異常や品質不具合が発生する前に対処を可能にする。YDCによると、生産性向上や品質向上、コストの大幅な削減が期待できるという。

同社では、製造現場においては各種センサー機器の性能向上や通信技術の発達により、多種多様なセンサーデータが大量に発生すると説明。これらの膨大かつ多様なデータから潜在情報を抽出・融合し、AIの処理を行うことで「予知・予測結果」を再び現実世界にフィードバックするCPS(サイバー・フィジカル・システム)の仕組みが必要となっているという。