コネクティッドカーのセキュリティを高めるECUを開発

オムロン オートモーティブエレクトロニクス(以下、OAE)は、セキュリティ性の高いコネクティッドカーの実現に向け、無線通信機能付きゲートウェイユニット「コネクティッドゲートウェイECU」を開発した。

コネクティッドゲートウェイECUは、セキュリティ機能、最大6チャンネルのCANゲートウェイ機能、BLE(Bluetooth Low Energy)通信機能の3つの機能を一体化した、縦76.0ミリメートル×横69.0ミリメートルmm×厚み27.5ミリメートルのECU。この製品を搭載することで、自動車を安全にインターネットに接続し、周囲の道路状況や車同士の情報の活用を可能にするという。

CANとは、Controller Area Networkの略で、車載の標準ネットワークとして自動車の様々な情報転送に使用されるネットワークのこと。

インターネットを通じて交通インフラ情報を取得したり、自動車同士が通信し合いお互いの位置を把握することで交通渋滞や事故を防ぐモビリティ社会では、ハッキングやコンピューターウィルスなどによるサイバー攻撃や位置情報の漏えいといった様々な脅威が課題となる。

OAEでは、ファクトリーオートメーションに用いられる制御機器や交通管理・道路管理システムなど、オムロングループの幅広い事業領域で蓄積した最新のセキュリティ対策技術を製品開発にも活用。これにより、コネクティッドゲートウェイECUは安全な通信を可能にする高いセキュリティ性を実現。また、最大6チャンネルのCANゲートウェイ機能を搭載することで、電装化の進展に伴い高まる通信負荷の分散を可能にした。さらに、BLE通信機能も搭載し、スマートフォンなどの外部機器との通信を低消費電力で行うことができる。

OAEは、無線通信によるキーレスエントリーシステムを1985年に国内で初めて量産車に採用されてから、国内外の多くの自動車メーカーとの量産開発を通して無線通信技術を改良してきた。今後もよりセキュアなコネクティッドカーの普及に貢献することを目指す。