電気保安協会とBルートでエネルギー監視

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」の普及が進む。日本では今、エネルギー関連事業でのスマートメーター化が盛んだ。

高圧、低圧、HEMS等の言葉が飛び交う世界で、経済産業省は以前よりその制度の検討会を重ねていて、平成26年12月の資料、「スマートメーターの導入促進に伴う課題と対応について」には、電力事業者と需要家を結ぶ各ルート、スマートメーターおよび関連システムの全体像が示されていて、各地域での導入計画表などもある。

上記計画で今年82万台の導入が見込まれている東北地方、および新潟県において保安業務を行う東北電気保安協会とIIJはきょう、デマンド監視サービスの提供において協業することで合意し、高圧需要家の顧客に向け、スマートメーターBルート(周期的な情報伝達ルート)を活用した「エネルギー監視サービス」の提供を開始すると発表した。

IIJは今年から、高圧需要家(工場、ビル等大型施設)用スマートメーターBルートからデータを収集・管理し、デマンド監視する「IIJ高圧スマートメーターBルート活用サービス」の提供を始めていて、エネルギーマネジメントサービス事業者や小売電気事業者への導入を進めてきた。一方、東北電気保安協会は、スマートメーターの普及が進む中、今後のIoT化の推進を見据え、電力使用量などを監視するサービスのデジタル化を検討してきたという。

両社は今回の協業により、ゲートウェイ機能機器からクラウドまで、デマンド監視サービスをワンストップで実現――。東北電気保安協会"エネルギー監視サービス"では、「デマンド実績値及び電力使用量の日・週・月・年の見える化画面(ブラウザ)」、「デマンド監視・警報(メール)」、「自動負荷制御/デマンドコントロール(空調室外機、回転灯等)」、「デマンド値や電力使用量の実績データの月次配信(メール)」といった機能を高圧需要家に届けるとのことだ。