メイクをする感覚でタッチペンを操作 パナソニックが開発

パナソニックは、デジタルカメラなどで培った画像認識・画像処理技術を活用し、顔写真の上にタッチペンを用いて実際にメイクをする感覚でメイクのデザインを行うことができる「メイクアップデザインツール」を開発した。

メイクアップデザインツールではプロのメイクアップアーティスト監修の下、アナログ技術であるメイクアップをデジタル化して、顔の上に簡単にメイクを描くことを実現したという。

同ツールでは、化粧品の色や質感の再現、ペンの筆圧を実際のメイクの塗りの濃さや筆のサイズに対応させたブラシツールによって、実際の顔にメイクをするのとほぼ同じ感覚で顔写真にメイクを描くことができる。また、メイクプロセス・ノウハウの見える化を支援。メイクのプロセスごとに、色の塗り方・重ね方、ブラシの動かし方などのメイクノウハウを記録でき、メイクの過程を確認できる。

さらに「デザインサポート機能」を備える。この機能は、顔認識技術の活用により、メイクアップの基本となる顔のプロポーション(目鼻など顔の各パーツのバランス)を可視化し、メイクの仕方のガイドを表示する。例えば、顔を縦に三等分したときのバランス分析(均等バランスとの比較)、バランスの取れた顔に近づけるためのメイクの仕方を任意の顔の上に表示可能。

その他、動画シミュレーションモードでは、デザインしたメイクを同じタブレット上でカメラ動画像に重ね合わせ、実際の照明環境下でのメイクの見え方をシミュレーションすることができる。

パナソニックによると、化粧品カウンターでのビューティアドバイザーと顧客間のコミュニケーションツール、フォトスタジオや結婚式場、美容サロンでのメイクアップ提案、美容スクールの教材作成やメイクアップ技術のトレーニングなどに活用できるという。

パナソニックは、バンタンと共同でバンタンが運営するスクール「バンタンデザイン研究所」と実証実験を行っている。