ドライバー見守り車載センサーの開発で安全な自動運転の普及に貢献 オムロン

オムロンは「ドライバーが運転に集中できる状態か」を3つの指標で判断する技術を搭載した「ドライバー見守り車載センサー」を開発した。また、顔画像センシング技術「OKAO vision」を改良し、マスクやサングラスなどを着用しているドライバーの状態もセンシングできるようにした。

ドライバー見守り車載センサーは、2016年6月に発表した「ドライバー運転集中度センシング技術」を搭載した車載センサーを改良したもの。オムロン独自の画像センシング技術に時系列ディープラーニング技術を組み合わせ、運転手の多種多様な行動や状態をセンシングし、安全運転に適した状態かを判定する技術。今回、時系列ディープラーニング技術を進化させることで、「ドライバーが運転に集中できている状況か否か」を見極めるための3つの指標を同時に判断できるようにした。

(1)ドライバーが運行の状況を注視しているか(Eyes ON/OFF)
(2)ドライバーがどれだけ早く運転に復帰できるのか(Readiness High/Mid/Low)
(3)ドライバーが運転席にいるか(Seating ON/OFF)

オムロンでは今回開発したドライバー見守り車載センサーと、心電や脈波を測る生体センサーを一般家庭の自家用車を含む幅広い車に搭載し、運転中のドライバーの多種多様なデータを収集する実証実験を行っている。

実証実験は2017年度から名古屋大学未来社会創造機構、HMHSコンソーシアムと共同で進めている。同社はこの取り組みを通じて、収集した実走行データを技術開発に活用していく。

オムロンは継続的に技術を改良させるとともに実証実験に取り組むことで、ドライバー見守り車載センサーを2020年までに発売される自動車への採用を目指す。