日常活動の記録と体力測定による健康管理プラットフォームを開発 ソニーモバイル

ソニーモバイルコミュニケーションズは、PDCAサイクルにより健康的な生活を促進する健康管理プラットフォームを開発し、パーソナルヘルスケアサービス「FAIT(Fit with AI Trainer:ファイト)」として、2017年9月に企業向けの提供を開始した。

FAITは、専用のスポーツセンサーと運動解析技術により、定期的な体力測定の結果データと専用のアクティビティトラッカーで記録した食事や睡眠、歩数などの日常活動記録を解析し、ユーザーに合わせたトレーニングメニューをアドバイスするサービス。

具体的には、加速度センサーを搭載した防水の腕時計型アクティビティトラッカー「FAITタグ」を身に付けて生活することで、睡眠時間や歩数、食事時間などの日常の活動データを記録する。また、大腿などに装着して動作を検知する「スポーツセンサー」とタブレットとを組み合わせて体力・認知機能測定システムを開発できる。

ソニーモバイルによると、フィットネスクラブや介護施設などで、個人に適したメニューを提案することで健康改善の効率向上やモチベーションの維持に貢献するという。また、FAITとして導入する健康管理プラットフォームは、記録したデータをクラウドで管理しているため、サービス導入時、企業が運営する稼働中のサービスに加えることができる。

例えば、共用施設やフィットネスクラブ内など複数の拠点で測定したデータを相互に共有し、統合して管理可能。その他、ビックデータとして蓄積後、ディープラーニングによるAI(人工知能)で解析し、効率的なトレーニングメニューの提案における精度の向上にも役立つ。

FAITは2016年以降、ソニー・ライフケアグループのライフケアデザインが運営する介護付有料老人ホームなど複数の施設で実証実験を重ね、実用に向けてエンドユーザーのフィードバックを収集してきた。サービス開始に当たり、ライフケアデザイン、ベネッセスタイルケア、アグリマス、ヒューマンライフケア、大和ハウス工業などの幅広い業態の企業で導入が決定している。また、スポーツクラブNAS、わらわらが2017年度中の導入を予定している。

ソニーモバイルでは、このサービスから得られるビッグデータを解析・学習し、より幅広い健康促進アドバイスを提案できるように改良する予定。