情報通信
人とロボットがともに活きる社会を目標に
二足歩行するロボットを見て驚いた。人たちも、陰ながら活躍する産業用ロボットにはずいぶん世話になっている。そして近ごろ、自動で掃除をしてくれるロボットに直接助けられたり、案内所や家の会話型ロボットに話しかけたりしている人が少なからずいる。
主に製造分野で発展したロボットはいま形を変えて身近なものになりつつあり、人工知能(AI)をはじめとする情報技術(IT)ともあいまって一層の進化が期待されている。家事や介護、子育て等を手伝ったり、コミュニケーション相手になったりするパートナーロボットが注目されている――。
状況の中、NTTは、世界最高水準の音声認識技術や、「R-env:連舞®」を中心としたインタラクション技術等を用いて、人の表情を理解し、身振り手振りも交えて高度な対話を実現するAI技術「corevo®」の研究開発を進めているという。一方、トヨタは、家庭の中で人と共に暮らし、より豊かな生活を支援することを目的に、「小型軽量」、「安全・安心」、「簡単操作」を実現した生活支援ロボット(HSR)の開発を進めているという。
両社はきょう、人の役に立ち、人と共生するパートナーロボット普及を目標に、「corevo®」と「HSR」を活用して、日常生活の様々なシーンにおける行動支援を実現する共同研究を開始した。
「corevo®」を組み込んだコミュニケーションロボットやHSR等を中心に、両社保有の技術やノウハウを組み合わせながら、多様なロボットやその他デバイスを連携させることで、人の行動を先回りしてサポートできる技術の開発を推進する。共同研究ではまず、来月幕張メッセで開催の「CEATEC JAPAN 2017」にサービスプロトタイプを出展。商業施設向けプロトタイプなども構築し、来場者等の実体験をもとに、受容性・有効性の検証と技術課題の抽出を行い、パートナーロボットの実用化促進と普及を目指す構えだ。