2型糖尿病の悪化を予測するモデルを構築、第一生命と藤田保健衛生大学

第一生命保険(以下、第一生命)、藤田保健衛生大学は、2016年7月に開始した共同検討によって、罹患者の多い2型糖尿病の悪化を予測するモデルの構築に成功した。IBMのAI(人工知能)である「IBM Watson」技術を活用した。

予測モデルの構築にあたっては、第一生命は研究内容の方針を策定するなどプロジェクトを推進した。

まず、藤田保健衛生大学病院の電子カルテデータに記録されている匿名化された13万2,210人(糖尿病患者 6万4,059人、糖尿病以外の患者 6万8,151人)の各種検査値や、診療記録・栄養指導記録といったテキストデータ、継続通院患者の情報から把握できる時系列データなどを収集。これらのデータを日本IBMのWatson技術を活用したデータ解析を実施した。得られたデータから予測モデルの構築に寄与する特徴量を抽出し、高い精度の予測モデルを構築した。

予測モデルは、「糖尿病腎症の180日後の悪化・非悪化を予測するモデル」「患者指導を行った時点から180日後のHbA1c改善予測モデル」の2つ。糖尿病腎症モデルは、糖尿病の合併症の中でも悪化すると人工透析など治療に大きな負担がかかる糖尿病腎症にフォーカスし、その進行に関するもの。

HbA1c改善予測モデルは、糖尿病の様々な合併症の発症に影響が強い「HbA1c」の値にフォーカスし、各種検査値に加え、患者指導(主に栄養指導)テキストデータから患者の生活習慣や治療に対する意欲などを分析した改善予測モデルだ。

また、これらのデータ解析を進める中で、各モデルによる180日後の予測が非常に重篤な症状の長期的な発生率と関連するかどうかを検討。180日後の腎症の悪化が将来の透析導入や重篤な合併症の発症に関連ることを見いだしたという。

藤田保健衛生大学によると、今回構築した予測モデルは日本人の生活習慣などを踏まえた世界初となるという。

今後、第一生命と藤田保健衛生大学では、今回構築した予測モデルの精度向上、有効性の検証を行うことを目的に、臨床上の知見も踏まえ研究を継続する。また、糖尿病患者の日々の食事や運動と体況の変化との相関を予測モデルに反映し、より詳細な治療方針や生活習慣へのアドバイスを提供するヘルスケアサービスの開発につなげるため、食事や運動の改善サポートを共同で実証していく予定。

IBMのAI(Watsonテクノロジー)を活用した世界初となる日本人の生活習慣等を踏まえた2型糖尿病悪化の予測モデル構築

カテゴリー: 情報通信 , ロボット/AI , ヘルスケア   

大島 純一郎

大島 純一郎Author

証券系システムエンジニアやIT系資格対策問題集の編集、IT系Webメディアの編集記者などの経歴を生かして、企業向けIT関連の記事制作に携わる。専門は、IT、金融、医療分野。医療情報システムの企画/構築、運用に関する知識を有する専門者としての資格、医療情報技師、情報セキュリティアドミニストレータの保有者。

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