超高齢社会へと突き進む日本ではいま、様々な分野で人手不足が叫ばれ、政府主導の働き方改革が産業界に浸透しつつある。課題解決のためにIT(情報技術)を駆使し、ロボティクス(ロボット工学)を活用する動きが加速している。
昨今、多くの企業にてホワイトカラー業務へのそれら最先端技術の適用――オフィスでのデスクワークを自動化および効率化するロボティクス・プロセス・オートメーション(RPA)の普及・浸透が進んでいるという。NTTデータは、約3年前から販売しているRPAソリューション「WinActor」をサーバ上で一元的に管理・統制するソフトウエア型ロボット(管理ロボ)を、今月29日に提供開始すると発表した。
Windows端末から操作可能なあらゆるアプリケーションの操作を自動化するソフトウエア型ロボット、WinActorのユーザはすでに300社以上。これまで英語版や、財務経理ソリューション、セキュリティ対応強化、Windows10対応といった機能強化とサービス向上に取り組んできた中で、特に大規模ユーザからの声が多数寄せられたという。WinActor実行版(実行ロボ)やその動作シナリオをサーバ上で一元管理・統制する「管理ロボ」は、ユーザーがここに作業を設定するだけで、多数の実行ロボを使って自動かつ効率的に複数の作業シナリオを並行処理できるようになる。
業務シナリオやライブラリ群の一元管理により、業務シナリオにおける異常のチェックや改ざんの防止が容易に行える。ほかに、ビジネスプロセス管理(BPM)ツール等の業務を横断的にマネージするソフトウエアとも連携可能なため、全社的な業務自動化のさらなる加速に貢献する。管理ロボにより同社は、クラウドや人工知能(AI)との連携による高度な自動化の提供など、個々のニーズに合った業務自動化を推進し、'20年度末までに100億円の売上を目指すとのことだ。