Sigfoxを利用した水道メーターの自動検針実証実験、札幌市水道局

アズビル金門は、札幌市水道局、京セラコミュニケーションシステムの協力の下、IoT(Internet of Things)向けの低消費電力、長距離無線通信が可能な「Sigfox」を利用した水道メーターの自動検針実証実験を札幌市で開始した。

Sigfoxとは、フランスのSigfoxが2009年から提供しているIoT向けのLPWA通信規格。LPWAとは、「Low Power Wide Area」の略称で、IoT/M2Mに適した低消費電力・長距離の通信を実現する省電力広域無線通信を指す。

アズビル金門は、積雪等による難検針の課題を抱える札幌市内において、このLPWAの実用性を検証するべく実証実験を開始する。

今回の実証実験では、京セラコミュニケーションシステムが提供する「Sigfox」を利用し、Sigfoxの特徴とも言える「低価格、低消費電力、長距離伝送」技術でどこまで札幌市内の自動検針が可能となるかを検証する。

実証実験では、札幌市水道局管内に設置した電子式水道メーター約40台から、Sigfoxネットワークを介して1日4回の通信で水道使用量のデータを取得する。この実証実験で従来のハンディターミナルで行っていた水道メーターの無線検針との効率比較、Sigfoxネットワークの運用可否について評価する。

札幌市水道局は、水道メーター、無線端末設置場所の調整、アズビル金門が提供するデータや分析結果に対する評価を行う。京セラコミュニケーションシステムは、無線基地局の設置、Sigfox専用サーバやクラウド、アプリケーションの提供、その他通信技術指導などを行う。アズビル金門は、Sigfox対応無線端末の設置、通信検証指針値データの確認、指針値データのフィードバック、日ごとの通信結果の評価や仕組みを導入する場合の費用の試算などを実施する。

実験の期間は、2017年8月30日~2017年11月28日を予定している。