大阪大学ら、産学官連携でのITを用いた防災・見守り・観光に関する共同研究

NTNは、大阪大学や共同研究・連携組織とともに、産官社学連携として取り組む「ITを用いた防災・見守り・観光に関する仕組みづくりの共同研究」を進めている。共同研究における実証実験を行うことを目的に、「独立電源通信網みまもりロボくんIII実験機」3台を大阪大学吹田に設置した。

NTNハイブリッド街路灯は、風力と太陽光の2つの自然エネルギーで発電した電力をバッテリーに充電し、夜間にLED照明を自動点灯する街路灯。どの方向からの風も受け止める垂直軸風車による高効率な発電と高い静粛性が特徴だ。発電した電力で照明を点灯させることができるため、災害時の非常用電源としても使用できる。

みまもりロボくんIIIは、NTNハイブリッド街路灯に防犯カメラやWi-Fi通信機器、非常用電源を搭載したもの。地域の子どもたちなどの見守り機能に加え、災害時のWi-Fi通信設備としても活用できる。全国30万の自治会への政策提言を目的に設立され、防災、防犯、地域の子どもと高齢者の見守りを目的として活動している全国自治会活動支援ネットが開発した。独立電源通信網であり、非常時にも稼動する。

大阪大学と共同研究・連携組織は、大阪大学大学院人間科学研究科が開発した災害救援・防災マップ「未来共生災害救援マップ」(以下、災救マップ)と、みまもりロボくんIIIの連携による共同研究に取り組んでいる。

今後は、大阪大学に設置した実験機を用いてみまもりロボくんIIIと災救マップとの接続実験、発電・蓄電量の確認、Wi-Fi通信機器の稼働実験などを行う。また、仮想被災地実験として3台のみまもりロボくんIIIのうち1台を停止させ、通信遮断時の自動接続実験なども行う予定。