モバイル端末のカメラで静脈認証が可能に

NTTテクノクロスは、生体認証ソリューション「BioPassport(バイオパスポート)」を2017年12月下旬から販売する。専用の機器を用いずにモバイル端末のカメラに手のひらをかざすことで静脈認証し、よりセキュリティの高いWindowsログオンが可能。

BioPassportは、モバイル端末に備えられたカメラ機能で認証できるため、読み取り専用機器を持ち歩く必要がない。場所を選ばずにセキュリティ強度の高いモバイルワーク環境を提供できる。専用機器の購入や継続利用のメンテナンスが不要であり、機器管理の手間がかからず、費用を抑えた導入が可能だ。

NTTテクノクロスによると、BioPassportは国内で唯一、カメラ機能を使った可視光による手のひら静脈認証技術を使用。その認証精度は、FRR(本人誤拒否率)が0.1%、FAR(他人受入率)が0.0003%となっている。また、体内情報であるため、偽造物を作成することが難しい対偽造性に優れているという。

また、同社は指紋認証などの他の生体認証よりもストレスが少なくて済むと説明する。例えば、指紋認証では水分や傷など外的要因により認証拒否となる場合や、指紋登録が困難な場合もある。また、顔認証では角度によって認証ができなかったり、経年変化に対応するために再登録が必要となったりすることもある。一方、静脈での認証は、体内情報であることから、外的要因による認証拒否が少なく、登録不可能な人が少ないといった特徴がある。また、経年変化が小さいため再登録も不要であり、長期に渡る安定的な認証が可能だという。

BioPassportは、手のひら認証のみの一要素認証としての利用の他、パスワード入力と併用する二要素認証の選択も可能であり、二要素認証対策を兼ね備えている。1ユーザーが2年間使用する場合でライセンス料が9,600円(別途、初期費用が必要)となっている。