ソフトバンク、太陽エネルギー回収システムの実証実験を開始

ソフトバンクとアクトリーは、追尾集光型太陽エネルギー回収システム「iU-SOALA(インテリジェンスユニット・ソアラ)」の実証実験において、遠隔制御分野のシステム構築、検証を共同で実施していることを発表した。

iU-SOALAは、新エネルギー・産業技術総合開発機構の「ベンチャー企業等による新エネルギー技術革新支援事業」において採択され、アクトリーが事業化へ向けて実証事業を進める国内初の太陽光と太陽熱のハイブリッドシステム。

GPS(衛星利用測位システム)と、太陽位置を予測して角度を調整する自動制御プログラムを搭載したパラボラ型の反射鏡で太陽を自動追尾する独自の集光技術により太陽光を効率的に採光する。ソフトバンクによると、発電効率約25%の太陽光発電と、熱エネルギー変換効率約40%の太陽熱利用を実現するという。省スペースでの設置が可能であるため、山岳エリアや離島などでの高効率な太陽エネルギーの活用が見込まれている。

ソフトバンクは今回、アクトリーによるiU-SOALAの実用化に向け、通信回線の提供や無線通信による通信環境の構築、センシングシステムによる発電状況監視や機器故障の予防検知を遠隔地から可能にする保守管理システムの基本設計、およびデータ収集システムの構築を通じて、iU-SOALAの遠隔制御分野で実証実験に協力する。また、アクトリーとソフトバンクはLPWAネットワークを利用した低電力による長距離通信制御に関する実証実験も共同で実施する予定。

ソフトバンクとアクトリーは今後、iU-SOALAによる高効率な太陽エネルギー活用を実現するハイブリッドシステムの実用化を通じ、持続可能な循環型社会の実現に向けて貢献していくことを目指す。